大学費用や老後資金はどれくらい?
それではこの時期に必要なお金として、大学費用と老後資金についてみてみましょう。
まずは2020年10月30日に発表された日本政策金融公庫の「令和2年度『教育費負担の実態調査結果』」から、大学の入学・在学費用をみていきます。
子ども1人あたりの入学費用
- 私立文系:95万1000円
- 私立理系:94万2000円
- 国公立大学:77万円
※入学費用とは、受験費用、学校納付金、入学しなかった学校への入学納付金。
1年間の在学費用
- 私立理系:192万2000円
- 私立文系:152万1000円
- 国公立大学:115万円
※在学費用とは、学校教育費(授業料、通学費、その他の学校教育費)と家庭教育費(塾や通信教育など補助教育費、おけいこごとにかかる費用)。
入学しなかった学校への入学納付金まで含んでいますが、私立文系で見ると一人あたり約700万円です。子どもが2人いれば1400万円になりますね。
次に老後資金について見てみましょう。2019年には、年金以外に2000万円が必要と話題になりました。その元となった金融審議会の「『市場ワーキング・グループ』(第21回)厚生労働省提出資料」をみてみましょう。
夫婦2人で生活する場合、月の赤字が約5万5千円、老後を30年と仮定して約2000万円不足します。
ただし、この計算は生活費なので介護費用は含まれていません。介護費用についてLIFULL介護の「老人ホームの費用相場」(2021年9月30日時点)から見ていきましょう。
【有料老人ホーム】
- 入居時費用:540万円
- 月額費用(入居時費用あり):23.1万円
【サービス付き高齢者向け住宅】
- 入居時費用:19.8万円
- 月額費用(入居時費用あり):16.7万円
老人ホームの平均入居期間である5年間で計算すると、有料老人ホームは約1900万円、サービス付き高齢者向け住宅は約1000万円です。夫婦2人分と考えると、2000~4000万円になります。
老後資金に介護費用まで用意するとなると、4000万円以上になる場合も。先ほどの50代の貯蓄をみてみると、改めて老後資金を形成する難しさが分かります。