【男女別・平均】会社員の厚生年金「男性16.5万円・女性10.3万円」

引き続き、民間企業の会社員が受給する厚生年金の月額についてもみていきます。同資料中の「厚生年金保険(第1号)」とは、「民間の企業に勤務していたサラリーマン」を対象にしたものです(※)。

※2015年10月に旧共済年金が厚生年金に統合された際に、旧共済年金の加入者は「第2号厚生年金被保険者(国家公務員共済)」「第3号厚生年金被保険者(地方公務員共済)」「第4号厚生年金被保険者(私立学校共済)」に区分されました。

では、会社員が受け取る厚生年金の受給額事情についてもみていきます。

厚生年金保険(第1号)「平均年金月額」と「受給額分布」

(厚生年金保険(第1号)の年金月額には、基礎年金(国民年金)部分も含まれます)

まずは、男女全体の受給額から。

厚生年金保険(第1号)年金月額  全体平均:14万4268円

受給額だけをみると、国民年金と比べて「手厚さ」は感じますが、5万円未満から30万円以上まで幅広い分布となっています。次は、これを男女別に分けたグラフで見ていきます。

厚生年金保険(第1号)年金月額  男性:16万4770円、女性10万3159円

厚生年金の「男女差・個人差」に注目

男性のボリュームゾーンは15万~20万円未満で、男性全体の約4割がここに含まれます。また、女性全体の44.0%が「5万~10万円未満」の受給額帯です。

男女差6万円「会社員の厚生年金」

厚生年金保険(第1号)の平均受給額は男女全体で約14.3万円。しかし、男女別に平均をみると、男性は16万円台、女性の平均額は10万円台と、その差は約6万円でした。

国民年金の年金保険料は全員一律でしたが、会社員の場合、現役時代に収入に応じた厚生保険料を納めており、それが納付期間とともに老後の年金額を左右します。そのため、実際の受給額には大きな個人差・男女差が生じるわけです。

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「昔は会社員だったけれど、今はフリーランス」「出産をきっかけに退社して、その後はずっと専業主婦(主婦)」というケースは、厚生年金を受け取れた場合も、受給額が想定外に低くなる可能性もあります。

ご自身の年金見込額を早めに把握し、老後に向けた資金形成のペースを作っていけるとよいですね。

厚生年金保険(第1号)受給額分布

男子 平均年金月額:16万4770円(計1066万6981人)

【内訳】~5万円未満:15万977人・5万~10万円未満:97万6724人・10万~15万円未満:261万3866人
15万~20万円未満:436万9884人・20万~25万円未満:224万9128人
25万~30万円未満:28万8776人・30万円以上:1万7626人

女子 平均年金月額:10万3159円(計531万9978人)

【内訳】~5万円未満:31万5100人・5万~10万円未満:234万1321人・10万~15万円未満:218万2510人
15万~20万円未満:41万2963人・20万~25万円未満:6万3539人
25万~30万円未満:4166人・30万円以上:379人