将来の貯蓄ゼロ世帯を抜けるには ~老後格差への対抗~

次に、将来、老後破産とならないよう準備をする方法をご紹介します。貯蓄も大切ですが、低金利の現代においては「資産運用」を活用するのも一つでしょう。資産運用は毎月コツコツと時間をかけて、大きな資産をつくるといったイメージです。

ポイントは、「成長資産(複利)・長期積立」。

成長資産の例として、世界株があります。世界株式の標準モデルである「MSCIオールカントリーワールドインデックス(ACWI)」を参考に、2006年10月末から2021年9月末までの15年間でみると、資産は約3倍の年利7%以上で運用ができていました。一方、日本株は約1.8倍と年利4%程度です。

株価成長(年利)差の要因は、経済が拡大しているかどうか。

日本は「失われた20年」といわれるように、経済成長は停滞しています。

世界株の年利7%と日本株の年利4%をもとに、それぞれ長期運用した場合、どのくらいの資産の差となるのか計算してみたいと思います。

毎月3万円、期間30年で積立をした場合

  • 世界株(7%):元本1080万円→3530万1080円
  • 日本株(4%):元本1080万円→2062万8956円

※税金考慮せず。Ke!san(生活や実務に役立つサイト)にて試算。

毎月の積み立て金額や期間が同じでも、年利が違うだけで大きな差がでます。こういった成長資産に、長期積立てで資産運用ができれば、将来の貯蓄ゼロ世帯を回避して老後格差に対抗できるでしょう。

今回は成長資産として世界株式をあげましたが、金融商品には色々な商品があり、またつみたてNISAやiDeCoなどのさまざまな金融制度があります。資産運用なので、リスクもあります。

はじめてだと資産運用やリスクに関して不安や疑問も多いと思いますので、オンラインセミナーなどを活用してまずは情報収集からはじめてみてはいかがでしょうか。

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参考文献