10月も下旬に入り、各地で紅葉の見頃を迎えているのではないでしょうか。しかし、寒い冬はすぐそこ。降雪地帯や寒冷地にとっては路面凍結の時期となります。
冬の時期に専用のスタッドレスタイヤを購入して利用するというケースは多いと思いますが、スタッドレスタイヤについて正確な知識がないという方もいらっしゃるかと思います。
そこで今回は、スタッドレスタイヤのチェックポイントを冬本番になる前に確認していきましょう。特に冬のレジャー等で降雪地帯に行く、都市部のユーザーは必見です。
スタッドレスタイヤはデリケート
まず第一に、サマータイヤと呼ばれる一般的なタイヤと降雪/凍結路面で使用するスタッドレスタイヤは全くの別物であることを知っておく必要があります。
スタッドレスタイヤは、凍結路面などでスリップしないようにタイヤのゴムそのものが柔らかくなっていたり、水はけや路面接地をよくするために溝が多く彫られていたりと、ある意味で特殊なタイヤであることを頭に入れておかなければなりません。
すなわち、スタッドレスタイヤはサマータイヤ以上にデリケートな性質を持つタイヤなのです。
何シーズン使っているかを確認する
一般的なサマータイヤの寿命は、車の保管状況にもよりますが、3年から長くても5年程度とされます。特に直射日光が当たる屋外駐車場に車を停めている場合は、太陽光の熱や紫外線などの影響によりゴムの劣化が非常に早まります。
その点、スタッドレスタイヤはサマータイヤ以上に注意が必要です。前述したとおりスタッドレスタイヤのゴムは柔らかくデリケート。しかも、人によっては使う期間が1年で3カ月程度と短いこともあり、「どれくらいの期間使っているか」をあまり把握していない場合もあることでしょう。
スタッドレスタイヤの寿命は3シーズン、つまり3年と一般に言われています。いくら保管状況が良くてもだんだんゴムが劣化していき、ゴムが硬くなると凍結路面での性能低下が危惧されます。
人によっては「4年は使える」と言う場合もありますが、使えたとしても安全かどうかは別問題です。たとえ全く使っていなかったとしても、3シーズン経過したタイヤはもったいなくても買い替えるのが無難でしょう。
残り溝は大丈夫? 残り溝の確認方法
タイヤは溝が減ってくるとその性能が落ちていきます。タイヤの溝は新品時はおよそ8mm、タイヤの限界寿命と言われる残溝は1.6mmで、これ以下になるとスリップサインが露出し、車検に通りません。
スタッドレスタイヤにもスリップサインという概念はありますが、これはあくまでも「タイヤとしての限界寿命」にすぎません。
これ以外に、凍結路面上での性能が劣化するゾーンというものが設定されています。そのゾーンはタイヤの残り溝が50%以下、つまり4mmより少なくなるとスタッドレスタイヤとして意味をなさなくなります。
そのサインがプラットフォームと呼ばれ、残溝50%以下になるとタイヤの接地面にギザギザの突起が現れます。これが現れ始めたらタイヤの交換を検討しましょう。
スタッドレスタイヤは冬以外は使用しない
スタッドレスタイヤとして使えなくなったけれど、もったいないから冬を越してもそのまま履き続けるという方もいらっしゃるかと思います。しかし、スタッドレスタイヤは冬用に設計された専用タイヤであるため、そのまま使用し続けると不具合が生じます。
その不具合は「燃費の低下」や「ハンドリングの鈍化」、「濡れた路面でのスリップの危険性」などです。スタッドレスタイヤはサマータイヤよりも柔らかく、路面との接地が多いためこれらの現象が発生しやすくなります。夏は夏用、冬は冬用というように専用タイヤを使用しましょう。
おわりに
これからスタッドレスタイヤの販売が本格化していきます。冬が近づくと都市部では在庫が少なくなり、購入できないなどといった事態が毎年のように起こります。
冬のレジャーを検討している方は早め早めに今使用しているタイヤを確認し、必要に応じて買い替えるようにしましょう。
宇野 源一
