みなさんは、老後のために貯蓄したお金をいつから使い始めるか検討はついていますか。生命保険文化センターの調査によると、老後資金を使い始める年齢の平均は65.9歳からです。

年金の受給開始は基本的に65歳ですから、年金受給開始と同じくして貯めていた老後資金を使い始める人が多いようです。

一方で、現代は「人生100年時代」ともいわれます。人生を100年と考えると、65歳から貯蓄を使い始めることに不安を感じる人も少なくないでしょう。

実際に今の60代の方はどれくらいの貯蓄を保有しているのでしょうか。2人以上世帯とおひとりさまに分けてご紹介します。

老後資金、みんな何歳から使い始める?

老後資金の使用開始年齢の平均は65.9歳からでしたが、同調査よりその他の意見もみてみましょう。

老後資金の使用開始年齢

  • 59歳以下:1.2%
  • 60歳:14.4%
  • 61~64歳:1.5%
  • 65歳:39.7%
  • 66~69歳:1.9%
  • 70歳:20.9%
  • 71歳以上:4.9%
  • わからない:15.4%

65歳が約4割と最も多く、次いで70歳が約2割、60歳が約1割ほど。

60歳、65歳、70歳という区切りから使い始める人が多いようです。今の現役時代の方も、このような年齢区分で使い始めるようになるでしょう。

厚生労働省「平成30年 簡易生命表の概況」が参考によれば、男性は平均寿命は81.25歳、女性は87.32歳。つまり男性は約16年間、女性は約22年間、老後資金を使い続けることになりますね。

2019年に話題となった、年金以外に2000万円が必要という「老後2000万円問題」。この資産となった金融審議会の「市場ワーキング・グループ第21回(厚生労働省提出資料)」を参考に、老後の暮らしの収支や赤字を見てみましょう。

【高齢夫婦無職世帯】(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)

実収入:20万9189万円(主に年金)
実支出:26万3718万円

月々の赤字:約5万5000千円→30年間で赤字約2000万円

月5万5000円を老後30年間と仮定すると、約2000万円必要なのですね。