夫婦の働き方別、ひと月の受給額は?
それでは厚生労働省の「平成29年老齢年金受給者実態調査(特別集計) 」を参考に、夫婦の働き方別にいくら受給できるのかをみてみましょう。
【現役時代の働き方別】配偶者あり世帯の平均年金額と分布(月額)
夫は正社員中心・妻はパート・アルバイト中心:平均24万9000円
- 月額10万円未満:1%
- 月額10~15万円未満:3%
- 月額15~20万円未満:9%
- 月額20~30万円未満:75%
- 月額30万円以上:11%
****************************************************
夫婦ともに正社員中心:平均28万7000円
- 月額10万円未満:1%
- 月額10~15万円未満:3%
- 月額15~20万円未満:6%
- 月額20~30万円未満:53%
- 月額30万円以上:37%
夫は正社員中心・妻は収入を伴う仕事をしていない期間中心:平均26万3000円
- 月額10万円未満:1%
- 月額10~15万円未満:3%
- 月額15~20万円未満:4%
- 月額20~30万円未満:72%
- 月額30万円以上:19%
夫婦ともに自営業中心:平均15万8000円
- 月額10万円未満:19%
- 月額10~15万円未満:42%
- 月額15~20万円未満18%
- 月額20~30万円未満:15%
- 月額30万円以上:7%
※「正社員中心」とは、20~60歳までの40年間のうち、20年を超えて正社員などだったもの(他についても同様)
一般的に多い「正社員の夫とパートの妻」の夫婦では月に約25万円。夫婦ともに正社員では約28万円です。その差は約3万円ですね。
「正社員の夫と妻が収入を伴う仕事をしていない期間中心」のほうが、妻がパートよりも金額が高くなっていますが、夫の収入額が多いのが一因と考えられます。
より具体的に見ていくために、今のシニア世代の現役時代の働き方を男女別にみてみましょう。
65歳以上・老齢年金受給者の現役時代の働き方
男性
- 正社員中心:68.8%
- 常勤パート中心:1.8%
- アルバイト中心:1.2%
- 自営業中心 :17.0%
- 中間的な経歴:2.4%
- 不詳:8.5%
女性
- 正社員中心:22%
- 常勤パート中心:15.4%
- アルバイト中心:2.4%
- 自営業中心 :16.5%
- 収入を伴う仕事をしていない期間中心:17.7%
- 中間的な経歴:11.3%
- 不詳:14.7%
男性は正社員が多くを占め、次いで自営業の方が多いですね。
一方で女性で最も置いのは正社員で、次に収入を伴う仕事をしていない期間中心(専業主婦など)、自営業、常勤パートです。女性の働き方は多岐にわたりますね。想像していたよりも専業主婦の方が少ないと感じられた方もいるのではないでしょうか。