はたらく世代が、今からできることは?

シニア世代の老後貯蓄格差を眺めてきました。他人事とは思えない結果に、ご自身の老後をイメージされた方も多いのではないでしょうか。

とはいえ、はたらく世代は「教育費や住宅ローンの支払いで、老後資金まで手が回らない!」という方も多いと思います。教育費のピークも40代後半から50代にかけての方が多いでしょう。50代を過ぎてから老後資金を貯めるのでは、ほんとうに貯まるのかどうか不安もありますよね。

そんな方は、今からできる方法として「お金にはたらいてもらうこと=資産運用」を活用し、少額から効率よく老後資金を貯めることを検討してみてはいかがでしょうか。

ここからは最近よく耳にする資産運用の制度や金融商品を3つお伝えしていきます。

1.iDeCo(イデコ)

iDeCo(イデコ)は私的年金制度で、申込み、掛金の拠出、運用まで、すべて自分で行なうのが特徴です。運用商品は「元本確保商品(定期預金・保険商品等)」と「投資信託」です。

iDeCoのメリットは、掛金全額が所得控除の対象となり、節税効果が見込めることです。掛金は月額5000円から始められ、運用益は非課税。受け取り時は退職所得控除・公的年金等控除の対象になり、税金メリットもあります。ただし、60歳まで引き出しは原則できません。

2.つみたてNISA

つみたてNISAは長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。運用商品は「投資信託」。年間40万円まで積立できますが、掛金の所得控除はありません。運用益が20年間非課税になるのが特徴です。

いつでも解約ができるため、iDeCoと比較すると、つみたてNISAの方が流動性に優れていると言えます。

3.投資信託

投資信託は、運用のプロが投資家から集めたお金を、株式や債券などに投資して運用する金融商品です。上記のiDeCoやつみたてNISAなどの制度を利用して購入することもできます。投資信託は少ない金額から購入可能で、会社によっては100円から投資をはじめられます。

株式や債券などのリスク性商品に投資をするので、元本保証はありません。投資信託を購入することで、自動的に分散投資を行っているため、多くの金融商品を購入しているのと同じ運用成果を上げることができます。

上記の3点以外にも、資産運用の方法はたくさんあります。ご自身の目的や、運用できる期間、許容できるリスクに合わせて、方法を選んでいくとよいでしょう。

70代のリアルな貯蓄事情と、はたらく世代が今から始められる資産運用についてみてきました。これから資産運用を始める方は、どんな方法を選んでいいのかわからない方も多いでしょう。そんな方はオンラインセミナーなどで、情報収集から始めてみるのもいいですね。

参考資料