50代の貯蓄格差から見る「老後資金の準備法」

ここまで50代の貯蓄格差の実態を確認しました。老後資金について、やや心配になる結果と感じた方も多いでしょう。

その現状を踏まえた筆者からのアドバイスは、結婚・出産といったライフイベントが重なったときから「人生三大資金」を見据えて準備をする心構えを持つことです。

「人生100年時代」という長い距離をただやみくもに走ってもご自身の思い描くゴールにたどり着けません。

特に盲点となるのは、住宅取得や教育資金にはローンが組めますが、老後資金についてはほぼ不可能である、という点です。

働き盛りのみなさんは、20年、30年先の資金を作るためにも、小額から早めに準備をスタートしていただくとよいでしょう。具体的には「資産運用で老後資金を準備する」ことも視野に入れるイメージです。

資産運用のポイントは「時間を味方につける」こと

「教育費も、老後も心配。どうしたらいいのか……」
「住宅ローンがあるけど、繰り上げ返済すべき?それとも…?」

など、働く現役世代は「お金の悩み」がつきませんね。その事情はご家庭によってそれぞれですので、最適な資産運用のスタイルも異なります。

数ある金融商品の中からどれを選べばいいのか迷ってしまい、なかなか運用スタートのタイミングがつかめない、という方もいらっしゃるかもしれません。

在宅時間が増えた今、家族でお金の話をする時間を持つのもよいですね。マネー情報サイトやオンラインセミナーなどを活用し、情報収集から始めてみるのはいかがでしょうか?

複利と時間を味方につけて「じっくり」お金を育てていくためには、早めの資産運用スタートをお勧めします。

ご参考

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]「用語の解説」によると、
「ゆうちょ銀行,郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構,銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金,生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式,債券,投資信託,金銭信託等の有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価,債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と,社内預金,勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいう。なお,貯蓄は世帯全体の貯蓄であり,また,個人営業世帯などの貯蓄には家計用のほか事業用も含める」とあります。

参考資料