30代「住宅ローン返済世帯」の家計事情

前項までは、30代世帯の貯蓄と負債についてながめてきました。30代の多くの世帯が住宅ローンというコアな支出を意識しながら、家計のやりくりをしていることがうかがえます。

そこで、30代の「住宅ローン返済世帯」の家計事情や家族のすがたをながめていきます。ここからは、「家計調査・家計収支編」(第3-2表・第3-10表)の勤労世帯の調査結果から、30代を含む年齢区分のデータを見ていきましょう。

※さきほどの「家計調査」貯蓄負債編とは、対象年齢の区切り方が異なりますのでご注意ください。

「25~34歳」世帯主の年齢:31.6歳

世帯人員:3.68人 
18歳未満人員:1.64人
世帯主の配偶者のうち女の有業率:56.1%

◆経常収入:54万9494円
◆消費支出:25万4005円

消費支出の主な内訳

  • 食料:6万7839円
  • 光熱・水道:1万8779円
  • 被服及び履物:1万290円
  • 保健医療:1万2291円
  • 交通・通信:4万9042円
  • 教育:6279円

「35~39歳」世帯主の年齢:37.1歳

世帯人員:3.94人 
18歳未満人員:1.89人
世帯主の配偶者のうち女の有業率:63.9%

◆経常収入:61万3394円
◆消費支出:26万9379円

消費支出の主な内訳

  • 食料:7万7055円
  • 光熱・水道:2万245円
  • 被服及び履物:1万2140円
  • 保健医療:1万892円
  • 交通・通信:4万5873円
  • 教育:1万2510円

ここでは「世帯主の配偶者のうち女の有業率(=共稼ぎ率)」に着目します。この割合は「25~34歳」で56.1%、「35~39歳」で63.9%です。

これを、住宅ローン返済がない世帯も含めた世帯でみると、「25~34歳」53.0%、「35~39歳」56.0%。(※同調査第3-2表(勤労))

住宅ローン返済世帯のほうが、やや共稼ぎ率が高いですね。「18歳未満人員の数」からは、いずれの年齢ゾーンも子育てをしながら二馬力でがんばる世帯が多いことがうかがえる結果となりました。