サントリーホールディングスの新浪社長が9月9日の記者会見で提言した「45歳定年制」が波紋を呼んでいます。45歳といえば、住宅ローンも完済までにはまだ遠く、これから子どもの教育費が大きくかかるというご家庭も少なくありませんよね。これから大金がかかるというときに定年では困るという子育て世帯の思いもあるでしょう。

では、実際に40代の貯蓄や負債、食費などの生活費はどれくらいでしょうか。50代とあわせて、その暮らしのリアルをみていきます。

40代の貯蓄と負債は?

まずは金融広報中央委員会「令和2年家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」から、40代の二人以上世帯の貯蓄をみていきます。

【40代・二人以上世帯】金融資産保有額(金融資産を持たない世帯を含む)

  • 金融資産非保有:13.5%
  • 100万円未満:8.7%
  • 100~200万円未満:6.5%
  • 200~300万円未満:7.3%
  • 300~400万円未満:5.1%
  • 400~500万円未満:5.4%
  • 500~700万円未満:8.7%
  • 700~1000万円未満:9.0%
  • 1000~1500万円未満:12.7%
  • 1500~2000万円未満:7.3%
  • 2000~3000万円未満:5.1%
  • 3000万円以上:7.6%
  • 無回答:3.1%

平均:1012万円 中央値:520万円

※平均は大きな数に引っ張られやすいので、中央値を参考にして下さい。

40代の貯蓄の中央値は520万円。最も多いのは意外にも「金融資産非保有」世帯です。次いで「1000~1500万円未満」、「700~1000万円未満」、「100万円未満」と「500~700万円未満」となりました。。

次に借入金残高をみていきます。

【40代・二人以上世帯】借入金残高(借入金有無回答世帯)

  • 借入金なし:35.3%
  • 50万円未満:2.8%
  • 50~100万円未満:0.6%
  • 100~200万円未満:3.1%
  • 200~300万円未満:1.1%
  • 300~500万円未満:4.0%
  • 500~700万円未満:2.3%
  • 700~1000万円未満:2.8%
  • 1000~1500万円未満:9.0%
  • 1500~2000万円未満:12.1%
  • 2000万円以上:26.0%
  • 無回答:0.8%

平均値:1325万円 中央値:750万円

借入金がある世帯をみてみると、最も多い順から「2000万円以上」、「1500~2000万円未満」「1000~1500万円未満」。金額と割合の大きさから、住宅ローンと考えられるでしょう。

40代では小学生~高校生くらいの子を抱える家庭は多いでしょう。お子さんが乳幼児期をすぎれば、共働きとなり二馬力で働く家庭も増える傾向にあります。

一方で、住宅ローンを払いながら、年々増える食費や通信費、子どもの習い事や塾代など、何かとお金がかかかる時期。同時に教育費や老後資金の貯蓄に励むご家庭が多いでしょう。