「老後は退職金だけで安心できそう?」
ここまでは国家公務員の退職金事情をみてきました。予想通りの「安定感」のある結果とともに、老後生活は安心して過ごせそうだと思われた方も多いでしょう。
ところが意外な実態を垣間見る調査結果も出ています。
人事院「退職公務員生活状況調査(図36世帯の家計の状況)」によると、退職後の家計の状況に「十分ゆとりがある」「いくらかゆとりがある」と答えた割合は全体の2割弱にとどまっているのです。
また、「赤字が出る」という回答割合が4割にのぼる点も看過できません。
年金などを主な収入源とする老後生活の場合、赤字分については退職金や預金を切り崩していく必要があります。理想の老後は人それぞれ。また、現役時代の貯蓄状況、親族からの相続や贈与などを考えたとき、資産状況は世帯によってまちまちです。
とはいえ、国家公務員といえども、退職金「だけ」で安心した老後生活が約束されているかは難しいところでしょう。