50代夫婦「老後の年金、いくらもらえそう?」

ここからは50代の「老後の年金予想額」について見ていきます。

厚生労働省は「将来の公的年金の財政見通し(財政検証)」の「2019(令和元)年財政検証関連資料」で、将来の年金額の見通しを公表しています。

同資料から、現在50代の人の、想定する経済状況に応じたモデル年金月額の見込み額をみてみましょう。

ご注意

  • 数値は、各時点の名目額を物価上昇率で2019年度時点に割り戻した実質額を記載しています。
  • ここでいう「経済成長率」とは、2029年度以降20~30年平均の実質経済成長率をいいます。
  • 「モデル年金」とは、「夫が厚生年金に加入して男子の平均的な賃金で40年間就業し、その配偶者が40年間専業主婦であった夫婦に給付される夫婦2人の基礎年金と夫の厚生年金の合計額」となっています。

52歳(※1)(1969年度生まれ)の人が65歳時の予想年金月額

  • 経済成長率(実質<対物価>)0.9%ならば…24万円
  • 経済成長率(実質<対物価>)0.4%ならば…23万2000円
  • 経済成長率(実質<対物価>)0.0%ならば…20万9000円

57歳(※2)(1964年度生まれ)の人が65歳時の予想年金月額

  • 経済成長率(実質<対物価>)0.9%ならば…23万1000円
  • 経済成長率(実質<対物価>)0.4%ならば…22万8000円
  • 経済成長率(実質<対物価>)0.0%ならば…21万2000円

※1・2  いずれも2021年度時点の年齢

上記の予想では、どの年齢・経済成長率のケースでも、夫婦の月の年金受取り額は20万円台ですね。

ただし、この予想年金受給額は、40年間の間、夫に無職の時期が一度もなく、男性の平均的な収入があり、妻はずっと専業主婦だった夫婦を想定しています。

職に就いていない期間や、年金保険料を納めていない時期がある場合はこの予想額より低くなることを念頭に置いておく必要がありそうです。