「富裕層の資産運用って、特別なことをしているんじゃないの?」そう思われる方も多いかもしれません。ですが実際にお話を聞いてみると、彼らの多くは「長期・積立・分散」という、基本に忠実なスタイルを続けていました。

今回は、ファイナンシャルプランナー(FP)として実際に富裕層のお客様と接してきた筆者の経験や、野村総合研究所のレポートをもとに、日本の富裕層の資産運用の実態や増加の背景について、わかりやすく解説します。

1. 【FPは見た】本物の富裕層が実践し続ける資産運用「意外と基本的な方法」

富裕層に共通していた「資産運用のコツ」とは?

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筆者はファイナンシャルプランナーとして様々なお客様と「お金の話」をしてきましたが、お客様の中には「富裕層」に該当する方もいました。そんな方々から「資産運用のコツ」なども教えてもらったのですが、富裕層のお客様に共通していたことがあります。それは派手な投資はせずに「長期・積立・分散を徹底すること」でした。

特に印象的だったのは、相場が荒れても慌てずに毎月決まった額をつみたて続けているということでした。また、投資先も国内外の株式・債券・不動産と幅広く分散し、1つの資産に偏らないようにしているとのこと。目先の利益よりも10年、20年先の資産形成を重視していたことが成功の秘訣だと感じます。

「特別なことはしていない。ただ、それを続けるだけです」と語っていた姿が今でも印象に残っています。