できることを早めに始めてみる
先程老後に2000万円必要という計算式をみてきましたが、もちろん住んでいる地域や生活水準によって、必要な費用は異なります。老後に向けて「つつましく暮らしたい」「物を持たない暮らしがしてみたい」「野菜は自分で作りたい」なんてイメージをふくらませる方もいると思います。
一方で、目を背けられないのが医療費や介護費用です。何歳まで元気に暮らせるかは、誰しもわかりません。ある程度の生活費用や介護費用は、前もって用意をしておきたいですよね。
現役世代のうちに、副業をしたり、扶養を抜けて働いたりするのも一つでしょう。私的年金を利用して自分で年金を用意する方法もあります。つみたてNISAを利用して、長期的にコツコツ投資をする、資産運用というのも今は主流ですよね。
肝心なのは、動けるうちに少しずつはじめておくこと。いきなり2000万円もの大金は用意できないですし、教育費や住宅ローンで精一杯になりがちな現役世代では現実的ではありません。自分ができることを、早い内からコツコツとはじめていくといいでしょう。
参考資料
宮野 茉莉子
執筆者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集長/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)/元証券会社社員
1984年生まれ。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。支店にて国内外株式、債券、投資信託、保険商品などの販売を通じ、主に個人顧客向けに資産運用コンサルティング業務に従事。ライフプランとニーズに合った資産運用の提案が強み。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)、中学・高校社会科(公民)教員免許保有。
教育、子育て、働き方などをテーマに数多くのメディアで執筆・編集を経験後、現在は株式会社モニクルリサーチが運営する「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」編集長。LIMOでは厚生労働省、金融庁、総務省、財務省(国税庁)といった官公庁の公開情報など、信頼性の高い情報をもとに厚生労働省管轄の公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、教育、キャリアなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。Yahoo!ニュース経済カテゴリでアクセスランキング1位を多数達成。3児のひとり親で、趣味は読書と音楽鑑賞(2024年12月12日更新)。