「なんとなく不安」、で終わってしまいがちな老後資金。「なんとなく毎月○○円貯金している」「なんとなく貯めないとと思ってはいる」と、先の長い老後資金については「なんとなく」がつきまといがちです。

しかし30代、40代、50代と年齢を重ねていくにつれ老後は近づき、そして確実にやってきます。定年後のセカンドライフについて、なんとなくで終わらせずにきちんと見つめてみませんか。

老後資金を考える上で、まず確かめたいのが「年金」です。年金には20歳以上の人は原則加入する国民年金と、会社員や公務員の方が加入する厚生年金があります。

今回は厚生年金に視点をあてて、現段階でひと月どれくらい受給している人がいるのかをみていきましょう。あわせて老後資金の「2000万円問題」についても詳細を確認します。

【男性】厚生年金、ひと月いくらもらっているの?

まずは厚生労働省年金局の「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を元に、現在厚生年金をひと月いくら受給しているのか、男性の分布を見ていきます。

【厚生年金保険(第1号)】年金月額階級別老齢年金受給権者数(男性)

  • ~5万円未満:15万977人
  • 5万円~10万円未満:97万6724人
  • 10万円~15万円未満:261万3866人
  • 15万円~20万円未満:436万9884人
  • 20万円~25万円未満:224万9128人
  • 25万円~30万円未満:28万8776人
  • 30万円以上:1万7626人

男性平均額:16万4770円

※厚生年金額には国民年金も含まれます。

男性のひと月の厚生年金の平均額は16万4770円。詳細を見ると「15万円~20万円未満」の方が最も多くいらっしゃいますね。次に多いのが「10万円~15万円未満」、「20万円~25万円未満」。ボリュームゾーンは10~25万円未満と分かります。

それでは25万円以上貰っている方をみると、30万6402人。全体で見れば約2.87%ととても少ないのです。