老後資金「2000万円問題」はほんとう?
2019年に年金以外に老後2000万円用意する必要があると話題になりました。「2000万円なんて大金を貯めるのは無理!」と思われた方も少なくないのではないでしょうか。
この元となる金融審議会の「『市場ワーキング・グループ』(第21回)厚生労働省提出資料」を見てみましょう。「高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)」の場合、ひと月の収支は以下の通りです。
高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)の毎月の収支
- 実収入:20万9198円
- 実支出:26万3718円
赤字:約5万5000円
老後を30年間とすると、約2000万円足りない計算なんですね。
5万5000円×12カ月×30年=1980万円(約2000万円)
実はこの計算では、住居費は1万3656円です。賃貸ならば、2000万円以上必要ということです。また、ここに介護費用は入っていません。「介護で家族のお世話になりたくない」という方は、別途介護費用を用意する必要があるのですね。
2000万円どころか、住居費や介護費を考えると、さらに必要な可能性もあります。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
くらしとお金の経済メディア『LIMO』編集長/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)
1984年生まれ。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)を保有し、支店にて国内外株式、債券、投資信託、保険商品などの販売を通じて個人顧客向け資産運用コンサルティング業務に従事し、個人のお金の悩みを解決してきた。特に投資信託や株式、債券などを用い、顧客ニーズにあわせた丁寧でわかりやすい資産運用提案が強み。
現在は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~』編集長。厚生労働省や金融庁など官公庁の公開情報等をもとに公的年金(厚生年金保険と国民年金)、社会保障制度、貯蓄、教育、キャリアなどをテーマに執筆中。専門家と実務家が発信する金融経済ニュースサイト『LIMO&ファイナンス』でも副編集長として記事を執筆している。3児のひとり親で中学・高校社会科(公民)教員免許保有。趣味は音楽鑑賞と読書(2026年6月26日更新)