電気自動車関連のニュースは多く出ていますが、日本国内では電気自動車が身近な存在とはいいがたい状況が続いています。電気自動車が日本で普及するためには何が必要なのでしょうか。

本記事では、各種統計をもとに現状の日本での電気自動車シェアを算出し、普及施策の現状を振り返り、普及のために必要なものについて解説します。

電気自動車(乗用車)の日本でのシェア

日本での電気自動車のシェアは「日本での電気自動車(乗用車)の登録数÷日本の乗用車の登録総数」で求められます。まず、一般社団法人 次世代自動車振興センター「EV等 保有台数統計」から「日本での電気自動車(乗用車)」数を調べました。

<2019年度末=2020年3月・乗用車保有台数(国内)>

  • EV(電気自動車):11万7315台
  • PHV(プラグインハイブリッド):13万6208台
  • FCV(燃料電池自動車):3695台
  • HEV(ハイブリッド車):914万5172台

計:940万2390台

続いて、「日本の乗用車の登録総数」は、一般財団法人自動車検査登録情報協会「自動車保有台数推移表(令和2年)」から確認できます。こちらは下記のとおりでした。

<乗用車の保有台数>

6180万8586台(2020年3月末=2019年度末)

この2つの数字をもとに、日本での電気自動車(乗用車)のシェアを求めると、約「15.2%」となります。「普及している」と言うには、シェアは半数=50%以上欲しいところです。