子どもが入園や入学すると、「そろそろ仕事を始めようかな」と考える女性も多いでしょう。子どもが小さい間は、まずはパートからという人も多いですよね。パートで働く際、悩みやすいのが扶養内にするか、それとも扶養を外れるか。ご家庭の状況や子どもの年齢、育児・家事の負担によって人それぞれでしょう。

同時に、今の時代だからこそ考えたいのが、働き方によって変わる老後の年金です。国民年金は会社員やパート、専業主婦など職業に関係なく保険料を納付していた人が受給できますが、厚生年金を受給するには扶養を外れる必要があります。

国民年金と厚生年金は、みんなどれくらい受給しているのでしょうか。年金のおさらいから、今のシニア世代の受給額まで具体的に確認しましょう。

国民年金と厚生年金のおさらい

まずは国民年金と厚生年金の違いを確認しましょう。

国民年金とは、20歳になったら加入する年金で「基礎年金」ともいわれます。こちらは会社員や自営業、パート、専業主婦といった違いはなく、全員が加入します。

ただし、学生には学生納付特例制度が、支払いが困難な方には保険料の免除制度や納付猶予制度が設けられています。

一方で、厚生年金は会社員や公務員が加入する年金です。日本の年金は「2階建て」ともいわれますが、20歳以上の全員が加入する国民年金が1階部分であり、会社員などが加入する厚生年金が2階部分になります。

老後の年金で大きく差が出やすいのが、この厚生年金です。厚生年金がいくら貰えるかは、勤続年数や収入などに応じて異なります。全額を自分で納めるのではなく、会社と従業員とで折半をして支払うのが原則です。