お金にも働いてもらう、という選択肢も大切
先程の計算は一例で、もちろん家庭により女性の雇用形態や年金の受給額は異なります。ただ夫婦ともに厚生年金であっても、ゆとりある老後生活を送るには年金のみでは不十分でしょう。
パートの社会保険加入の加入条件については、変更されつつあります。2022年には従業員数100人超規模の企業で、2024年には従業員数50人超規模の企業で、一定要件を満たせば社会保険に加入できるようになります。家庭の状況や制度の変更も見ながら、厚生年金への加入を考えるのも一つでしょう。
また、現代ではつみたてNISAやiDeco(個人型確定拠出年金)を利用して老後資金を準備する人も増えています。老後に2000万円が必要と話題になりましたが、これだけの大金ともなれば一つの方法だけで老後資金を用意するのは難しいものです。
資産運用となると不安を抱える方も多いですが、低金利が続き、給与も上がりにくい現代では必要な選択肢の一つです。まずは一度お金のプロに家計や老後資金について相談してみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 厚生労働省年金局「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「令和3年4月分からの年金額等について」
- 公益財団法人生命保険文化センター「生活保障に関する調査」/令和元年度
- 日本年金機構「令和4年10月からの短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用の拡大」
宮野 茉莉子