公立小学校のテストは簡単。そんなイメージを持つ方も少なくないかもしれません。確かに、小学校のテストは習った単元の定着度を見るのが最大の目的です。そのため、塾で出るような応用問題が出ることはほとんどはありません。

しかし、読解力や思考力を重要視する学習指導要領が2020年度からスタート。低学年でも初見の文章を読んで答えを書くテストも行われており、簡単に100点連発とはいかなくなっているようです。

文章題も出る小学1年の算数

小学1年生の勉強で最初の壁というイメージがあるのは、算数の「繰り上がり」「繰り下がり」ではないでしょうか。これは秋以降に学ぶ単元ですが、実際は夏休み前から「3+2」といった基本的な計算問題だけではなく、文章題も出題されています。

筆者の3番目の子が今年度、学区の公立小学校に入学しました。3人の子どもの中で唯一、2020年度からの新しい学習指導要領による授業を入学当初から受けています。そのため、上の子たちとはどう違うのか興味津々でしたが、予想以上にテスト内容の難易度が高くなっていると感じました。

夏休み前最後のテストでは、足し算と引き算の違いを理解しているかを問う文章問題が出されました。もちろん、宿題のプリントなどでも文章題が出ていたので、「テストで初めて見た」ということではありませんが、これひとつ取っても以前よりも学習内容が濃くなっている印象を受けました。

授業や宿題とは異なり、テストは自力で解かなければなりません。こうした文章形式の問題を何度か解いていたとしても、やはり読解力がないと100点を取ることは難しく、入学3カ月目にして早くも高得点に至らない子が一定数出ているのではないかと考えられます。