「人生100年時代」が謳われる中、厚生労働省「年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律」が成立により、年金受給開始時期に変更がありました。
年金の受給開始時期の上限が70歳から75歳へと上がり、その分増額率は0.7%×12ヶ月×10年=84%となり、現行の増額率48%(70歳までの5年分)より増額可となりました。
これだけ増えるのであればと繰下げ受給を検討される方もいらっしゃるでしょうが、
そもそも年金はいくらもらえるのでしょうか。
大手都市銀行で17年間の金融の最前線にたち、ファイナンシャルアドバイザーとしてお客様の資産運用等を携わってきた私から解説したいと思います。
国民年金はいくら受け取れるか
まずは国民年金からみてみましょう。
2020年12月公表の厚生労働省年金局「令和元年度厚生年金・国民年金事業の概況」(参考資料4)から、国民年金の男女別年金月額階級別老齢年金受給権者数を確認します。
男女別・平均年金月額
- 男子:5万8866円
- 女子:5万3699円
全体平均:5万5946円
(男子年金月額:人数)
- ~1万円未満:1万2693人
- 1~2万円未満:6万803人
- 2~3万円未満:22万1983人
- 3~4万円未満:70万6206人
- 4~5万円未満:134万5582人
- 5~6万円未満:312万4529人
- 6~7万円未満:849万4551人
- 7万円~:38万1323人
(女子年金月額:人数)
- ~1万円未満:6万6247人
- 1~2万円未満:24万4695人
- 2~3万円未満:74万63人
- 3~4万円未満:226万4161人
- 4~5万円未満:336万406人
- 5~6万円未満:454万1337人
- 6~7万円未満:598万7227人
- 7万円~:144万306人
男女ともにボリュームゾーンは6~7万円で、男女差も大差がないことがわかります。