日本において「資産運用」はまだ十分浸透しているとはいいがたい状況です。
金融庁の「人生100年時代における資産形成」によると、日米の家計金融資産増加率は1998年からの20年間で米が2.7倍、日本が1.4倍となっています。
このうち、運用リターンによる要因がアメリカが2倍、日本が1.2倍であることからも、日本人が資産運用に積極的であるとはいえないことがうかがえます。
ポートフォリオに資産運用をバランス良く組み入れていくことは、お金を上手に増やすための第一歩です。
お金に「働いて」もらいながら、着実に老後に備えていきたいものですね。
自分なりの運用スタイルを見つけるために
今回は、会社員の退職金事情や、セカンドライフを見据えた「お金の準備」についてお話してまいりましたが、「資産運用」を視野に入れることのたいせつさについても触れました。
老後の資産形成を行うための手段として、「iDeCo:イデコ(個人型確定拠出年金)」や「つみたてNISA」のような、少額からの資産運用を後押しする税制優遇制度などの活用を検討されてもよいでしょう。
ただし、いずれの制度も投資信託などの金融商品をご自身で選んで買い付けるしくみとなっています。
数多くある金融商品の中から、ご自身の目的に合ったファンドや運用スタイルを選ぶ際に迷われることがあるかもしれませんね。
そんなときは、ぜひ「お金のプロフェッショナル」のアドバイスなどを参考になさることをお勧めします
信頼できるアドバイザーと二人三脚で、老後の「安心・ゆとり」に向けたマネープランを見つけていかれるとよいでしょう。
参考資料
- 厚生労働省「平成30年(2018年)就労条件総合調査 結果の概況」
- 金融審議会「市場ワーキング・グループ(第21回)厚生労働省提出資料」
- 金融庁「資産運用シミュレーション」
- 金融庁「人生100年時代における資産形成」(平成31年4月12日)
- 佐藤雄基(LIMO)「「退職金が少なめの人へ」今から始める老後の準備」
宮内 勇資