昨今は、日本従来の雇用制度がグローバル経済の拡大により次第に終わりを告げようとしています。年功序列や終身雇用制度が当たり前ではなくなり、人材の流動性が高まっていて転職市場も毎年拡大傾向を見せています。
また成果主義の導入に伴い退職金制度がない企業も増えており、老後に対しての不安をお持ちの方もいらっしゃるのではないかと思います。
そこで本日は、10年以上大手金融機関に勤務した経験のある私から「退職金が少なめの人へ」今から始める老後の準備についてお話させていただきたいと思います。
みんなの退職金はどれぐらいか
厚生労働省「平成30年(2018年)就労条件総合調査 結果の概況」4 退職給付(一時金年金)をもとに、勤続年数別の退職金を学歴別に見ていきましょう。
定年退職者1人あたり平均の退職給付額(勤続20年以上かつ45歳以上の定年退職者)
大学・大学院卒(管理事務技術職)退職給付制度計
- 勤続20~24年:1267万円
- 勤続25~29年:1395万円
- 勤続30~34年:1794万円
- 勤続35年以上:2173万円
高校卒(管理事務技術職)退職給付制度計
- 勤続20~24年:525万円
- 勤続25~29年:745万円
- 勤続30~34年:928万円
- 勤続35年以上:1954万円
高校卒(現業職)退職給付制度計
- 勤続20~24年:421万円
- 勤続25~29年:610万円
- 勤続30~34年:814万円
- 勤続35年以上:1629万円
学歴で多少の差はありますが、勤続年数20年以上あれば、それなりには退職金はもらえるようですね。
ただ、冒頭に申し上げた通り昨今は年収アップやキャリアアップのために、若いころから転職を試みる人も増えています。一つの会社に20年以上勤務する人は以前に比べると、今後も減少していくことが想定されます。
では、その様に退職金が少額だったり、貰えなかったりする人は、老後のためにどのような準備が必要なのでしょうか?