ゆとりの老後にいくら必要?
また、公益財団法人生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」によると、ゆとりある老後生活を送りたい場合の生活費は「月36万1000円」という結果になっています。
これをさきほどの「老後必要額」の計算式に当てはめると、トータルで約5400万円にもふくれあがります。
よって、「老後2000万円問題」でクローズアップされた「2000万円」という金額。これは日常生活を送る上での「あくまでも最低限の生活費」を前提として算出されたものであることが分かります。
お金の悩みは「お金のプロ」に相談を
ここまでのお話から、公務員や一部の会社員などで、手厚い退職金が期待できた場合でも、「ゆとりある老後」を送るためには、退職金「だけ」を頼りに考えることはやはり心もとないと感じた方も多くいらっしゃるでしょう。
ファイナンシャルアドバイザーの筆者の視点からは、不安を取り除くための対策として、お金に働いてもらう発想、つまり「資産運用」の検討を視野に入れることをお勧めします。
お持ちの資産を、預貯金や保険商品、そして「資産運用(投資信託や株式など)」にバランスよく分けて保有することは、効率よくお金を増やす有益な方法の一つであるといえます。
資産運用は長期間運用するほど、リスクが軽減し、リターンが安定してきますので、「人生100年時代」を見据えた場合、ぜひ早めのスタートをお勧めします。
とはいえ、「何から始めればいいか分からない、決められない、そして続けられない」というお金に関する三重苦はついてまわるものです。
最適な金融商品や運用スタイルは人によって違います。
「どれを選べばいいのか迷ってしまう……」
そんな時にはファイナンシャルアドバイザーなど、お金のプロフェッショナルのアドバイスを参考になさるのも一つの手でしょう。
コロナ禍でも嬉しいオンラインセミナーや相談会などを活用し、ご自身に合う「お金の育て方」のヒントを見つけていかれることをお勧めします。