離婚を考えているが不安もある
60代東京在住のCさんは、熟年離婚を考えているのだそうです。というのは、「自分は一応、定年まで正社員として働いてきた。若い頃は夫の女性関係に泣かされてきたが、世間の目もあって離婚を切り出せなかった」から。
「子どもができてからは多少落ち着いたけれど、今になって過去に散々泣かされたことを思い出して夫に優しく接することができない。いまさら夫とどう過ごせばいいかわからない」と話します。
幸い、長く正社員だったCさんにはある程度の貯蓄があり、2人の子どもたちも既に家庭を持っているため経済面での不安はさほどないようです。
「ただ、一つ心配なのは自分に何かあったとき。子どもたちにもし介護をお願いしなければならない状況になったら、夫と私が別に住んでいるのは不便なのではないか、余計な負担をかけるのではないかという迷いもある」とのこと。
Cさんがこうして色々と考えている一方、夫の立場だと急に離婚を切り出されるわけですから老後のライフプランに大きな影響が出てくるでしょう。あまり考えたくないことかもしれませんが、自分の老後についてはさまざまな状況を想定しておく必要もありそうです。
おわりに
今回は50代、60代の共働き世帯に聞いた話を紹介しました。老後の暮らしをどう考えるのか、老後どのようにお金を使っていくのかというのは非常に大きな課題です。
人生100年時代と言われる今、60歳や65歳で定年を迎えた後の時間は長いものがあります。なるべく早いうちから老後の計画を立て、時間経過とともに自分の状況や社会環境の変化に合わせて調整をしていくことが重要なのではないでしょうか。
参考資料
2021年の還暦人(かんれきびと)に関する調査(プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社)
大塚 ちえ