コロナ禍で「100万円未満」が増加

前年調査との比較では、貯蓄が「100万円未満」と回答した割合は2020年調査の20.8%から2021年には25.0%と、コロナ禍の1年で4.2ポイント上昇しています(図表2参照)。

図表2:現段階の貯蓄金額(2021年と2020年の比較)

出所:「2021年の還暦人に関する調査」(PGF生命)

貯蓄の多い層も増加し、二極化が進む

前述のように平均貯蓄額は3,026万円とありますが、貯蓄額「1,000万円未満」が47.9%と約半数を占めていることからも、貯蓄額はかなり二極化しているといえます。

そして、コロナ禍の株高も影響したのか、「5,000万円~1億円未満」は2020年の8.0%から2021年は8.4%へ、「1億円以上」は7.3%から9.0%と比率が増加。

新型コロナウイルスが、持つ者と持たざる者の二極化をさらに加速させたことがうかがえる結果になっています。

どんな不安を抱えているか?

では、60歳還暦以降の人生で、何が不安だと思っているのでしょうか(複数回答、図表4参照)。

1位「収入の減少(60歳以降の雇用形態の変更など)」(53.2%)
2位「身体能力の低下(体の病気や寝たきりなど)」(50.5%)
3位「年金制度の崩壊」(46.1%)
4位「判断能力の低下(認知症等脳の病気や車の運転など)」(43.3%)
5位「自分の介護」(37.1%)