大学(学部)への進学率は年々上昇し、文部科学省の「令和2年度学校基本調査調査結果」では過去最高の54.4%に。子供が進学したいなら希望を叶えたいと思うのが親心ですが、そのための資金はそう簡単に準備できるものではありません。筆者も小学生の子供が2人いますが、2人分のこれからの教育費を考えると、本当に頭が痛くなります。
今は親世代と比べると、給付型の奨学金制度も充実してきています。とはいえ、たとえば文部科学省の高等教育の就学支援制度は住民税非課税世帯やそれに準ずる世帯が対象ですから、幅広い層で利用できる制度ではありません。
そのため、やはり教育資金は計画的に準備していくことが必要だと思われます。では、大学にかかる費用はどのくらいなのでしょうか。大学生がいる家庭の年収の平均とあわせ、文部科学省と日本学生支援機構の調査結果から見てみましょう。
国立・公立・私立大学の費用はどのくらい違う?
文部科学省の「私立大学等の令和元年度入学者に係る学生納付金等調査結果」によると、定員1人当たりの平均初年度納付金の合計額(注1)は、文科系学部で約117万円、理科系学部で約155万円、医歯系学部で約480万円、その他の学部で約145万円となっています(図表1参照)。
(注1)授業料、入学料(初年度のみ)、施設設備費が含まれる。