一方、国立大学の授業料は、文部科学省令で定められた金額を標準(標準額)として、各国立大学がそれぞれ金額を設定することになっています。

ただ実態は、ほぼすべての大学で標準額が適用されており、どの学部であっても基本的に授業料・入学金は変わりません。具体的には授業料は約53.5万円、入学料は約28万円です(図表2参照)。なお、公立大学は大学がある地域の住民かどうかで入学金に違いがある場合があります。

図表2:国立・公立大学の初年度納付金の合計額

出所:「国公私立大学の授業料等の推移」(文部科学省) 注:公立大学入学料は地域外からの 入学者の平均

これをもとに卒業までの4年間にかかる概算費用を出すと、国立大学242万円、公立大学254万円(注2)、私立(文系)400万円、私立(理系)543万円で、単純計算でも私立は国公立の約2倍となっています。なお、国立・公立では学校によって施設設備費が別途必要になる場合があります。

(注2)地域外からの入学者の平均。

大学生がいる家庭の平均収入は年々上昇

次に、日本学生支援機構の「平成30年度学生生活調査」(対象:全国約9万5000人の大学・短大・大学院生)で、学生の家庭の年間平均収入額を見てみます(図表3参照)。