なぜワクチンありきの五輪にしなかったのか

自分は五輪ギライの開催懐疑派ですが、それでも“やるならチャンとやった方がいい"とは思います。「世界への約束だから」という意見も、話の筋道としては理解できます。

最近、素人考えで思うのは、なぜ「ワクチンありきの五輪」にしなかったのかということです。実は、かなり以前に菅首相が「ワクチン接種、五輪の前提にせず」と、その方向は打ち消しているのですけれども。

「ワクチンありきの五輪」というのは、いまでも選手の約8割がワクチン接種済と言われていますが、これを100%にする。ワクチンが足りない国には、たとえば選手団分のワクチンを日本が提供する。ボランティアの方々も含めて関係者・報道陣もワクチン接種が前提。さらに有人観客試合にするならば、観客もワクチン接種者に限定です。

もちろんワクチンは万全ではないし、厄介な人流問題もありますが、リスクは低減する気がします。さらに素人感想を続ければ、あの“バブル方式"もよく分かりません。

バブルと言うならば、本来的にはバブルのなかで検査も医療も完結すべきでは。いまの五輪選手の濃厚接触者判定をバブルの外の日本の保健所がおこなう体制は、“ムリかも"とも思えるのです。

首相の「ワクチン接種、五輪の前提にせず」発言は今年(2021年)1月21日の衆院本会議の代表質問時でした。このへんのタイミングが基本方針策定のタイムリミットだった気も、ちょっとします。