政府は2021年6月18日、経済財政運営と改革の基本方針「骨太の方針」を閣議決定しました。今国会でも議論に上った児童手当については、「児童手当法等改正法附則に基づく児童手当の在り方の検討などに取り組む」と明記しました。

そこで今回は、児童手当について、これまでの議論など改めて整理していきます。

児童手当とは?特例給付って?

年収1200万円以上の高所得世帯への児童手当を廃止する改正児童手当関連法が2021年5月21日、参院本会議で成立しました。

そもそも、児童手当とはどのような制度かを解説していきます。

現行の制度では、中学校卒業までの子ども1人について毎月手当が支給されます。金額は下記の通りです。

3歳未満…1万5000円
3歳以上…小学校終了前までが1万円(第3子以降は1万5000円)
中学生…1万円

しかし親の所得によって限度額があります。たとえば会社員の夫と専業主婦の妻、子ども2人の世帯では夫の年収が960万円を超えた場合、「特例給付」として支給額は子ども1人につき一律5000円となっていました。

この一律5000円の手当について、今回の改正で年収1200万円以上の高所得世帯は対象外となることが決まりました。