浮いた財源は「待機児童」の解消に

今回の特例給付の廃止で370億円の財源が生まれますが、これは待機児童の解消に充てられます。

それでは、待機児童数は現状、そして将来的にどうなるのかを見ていきましょう。

それでは、厚生労働省が公表した「保育所の利用児童数の今後の見込み」をもとに、保育所の利用児童数について見ていきます。

【保育所】利用児童数の今後の見込み

【出典】厚生労働省「保育を取り巻く状況について」

厚生労働省が2021年5月26日に開催した検討会で、「保育所の利用児童数が2025年にピークを迎える」との推計を公表しました。

大きな社会問題とされている待機児童問題ですが、2025年には逆に保育所が過剰となる時代が到来する可能性があるのです。

なぜ2025年に利用児童数がピークを迎えるのか。端的に言うと、「女性就業率の上昇スピードよりも、少子化の速度が早いため」なのです。日本の少子化がいかに速いかを物語っています。