将来自分がどのくらい年金をもらえるのか、気になっていらっしゃる方は多いかもしれません。

なかには「自分の今の給料だと、将来もらえる年金が少ないのでは……」と不安な方もいらっしゃるでしょう。

私は、10年以上大手金融機関で勤務しておりました。今回はその経験をふまえ、今の厚生年金の受給額事情、そして、「老後資金の準備方法」についてお話しします。

厚生年金10万円未満の割合は?

まず、現在のシニア世代の厚生年金受給額の分布を、グラフでとらえていきます。

厚生年金保険(第1号)年金月額階級別老齢年金受給権者数

(令和元年度末現在)

(出典)厚生労働省年金局「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より編集部作成

総数:1598万6959人

平均年金月額:14万4268円

 

※年金月額の分布※

10万円未満:378万4122人(23.7%) 10万~20万円未満:957万9223人(59.9%)
20万~30万円未満:260万5609人(16.3%) 30万~:1万8005人(0.1%)

※ %表記の割合に関しては、小数点第2位を四捨五入しています。合計しても100%にはなりません。

 

厚生年金が10万円未満の人は全体の約23%、4人に1人が10万円未満ということになります。

また、この割合を男女別にみたところ、1カ月あたりの年金月額が「10万円未満」の受給者の割合は、男性で約10.6%、女性で約50%であることが分かっています。さらに1カ月あたり「5万円未満」の層に絞ると、男性で約1.4%、女性で5.9%存在します。

厚生年金の受給額には、現役時代の年金加入期間と収入が反映されます。よって、将来もらえる年金を増やす方法の一つとして、「仕事を頑張って年収を上げる」という方法も、もちろんあるでしょう。

ご自身の将来の年金見込み額は、「ねんきんネット」で確認することができます。ぜひ一度計算してみることをお勧めします。