老後資金を、どう増やす?

先ほどお話しした通り、厚生年金が10万円未満の方は、男女全体でおよそ4人に1人、男性では10人に1人、女性では2人に1人の割合でいることが分かりました。

この割合を「多い」ととらえるか、「少ない」ととらえるかは人それぞれです。また、夫婦世帯であれば二人の年金額を合算することで「ある程度」の金額となることも考えられるでしょう。

ここで、「年金受給額が思いのほかに少なくなりそう」という場合には特に大切となる、老後資金の準備方法を考えます。

「年収を上げる」以外に、まずみなさんの多くが思い浮かべられるのは「貯金」ではないでしょうか。確かにそれも選択肢の一つです。

とはいえ、低金利時代のいま、銀行などの預貯金にはほとんど利息はつきませんので、「お金を増やす」ことにはつながりにくいといえます。

そこで選択肢に加えていただきたいのが、お金に働いてもらう「資産運用」という発想です。

「つみたてNISA」や「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)」などの認知度が上がり、すでにご検討中、もしくは活用中の方もいらっしゃるでしょう。

資産運用は過去の実績上、運用期間は長ければ長い方ほど、リターンが大きくなり、リスクの軽減につながることが分かっています。また、利子が利子を生む「複利」の効果で、資産を雪だるま式に増やしていくことも期待できます。