年金で「足りない!」部分を、どうするか。

貯蓄や年金収入には世帯差があります。また、理想とする老後の生活も人それぞれでしょうから「老後にいくら必要」と一概に言い切ることはできません。

まずは、定年退職までの支出・収入をざっくり棚卸しして、現在の貯蓄ペースで安心できるかどうか見積もってみましょう。

長い老後を見据えた資産形成は、できるだけ早めのスタートをおすすめします。若い頃からコツコツとお金を貯める習慣を身に付けておくことは、とても大切です。

とはいえ、超低金利時代のいま、銀行などに漠然とお金を預けているだけでは、利息はほとんどつきません。そこでぜひ視野に入れていただきたいのが、お金に働いてもらう、「資産運用」という発想です。

預貯金に加え、資産運用を、ほどよくポートフォリオに組み入れていくことは、上手にお金を育てるための第一歩となるでしょう。

資産運用ビギナーの方であれば、つみたてNISAやiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)といった、国の非課税制度を使って、少額からコツコツとスタートすることを検討されてもよいかもしれません。

いずれも、数ある金融商品の中から、ご自身に合うものを選ぶ必要があります。一人で選ぶのはちょっと心細いかな?と感じた方は、「お金のプロ」の力を借りることもお勧めです。

資産運用は「スタートダッシュ」の早さが大切。

資産運用は、長い期間をかけて運用を続けることで、リスクを抑えリターンを安定させることができます。

30代、40代といった若い世代のみなさんであれば、「老後なんて、まだ先の話」と感じてしまうかもしれませんね。

しかし、時はあっという間に過ぎていくものです。「気がついたら還暦手前だった」なんてことも・・・・・・。

老後を見据えたお金の準備は、「思い立ったが吉日」。

スタートダッシュの早さが、「ゆとりの老後」に近づくカギを握るともいえそうです。

参考資料

厚生労働省年金局「令和元年度(2019年)厚生年金・国民年金事業の概況」
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]令和2年調査結果」
熊谷良子(LIMO)「70代以上の貯金・年金『みんなの平均、いくら?』」

鶴田 綾