働き盛りのみなさんは「老後を見据えた貯金」、じょうずに進めていらっしゃいますか?

私はこれまで、ファイナンシャル・アドバイザーとして多くのお客様のファイナンシャル・プランニングを担当させて頂きました。その中でも、老後資金に関するご質問を多く受ける機会はとても多かったです。

「いくら用意すればいいか分からない」という漠然としたご心配から、“老後2000万円問題”を意識された「2000万円を貯めるには?」といった具体的なご質問まで、さまざまなお話を伺ってまいりました。

みなさんの多くが予想なさっているとおり、公的年金だけで老後の生活を乗り切ることは、かなり難しいケースがほとんどだといえるでしょう。

今回は、平均的な年金生活で生じる「赤字」、そして、その解決のために「今からできる準備」について考えていきます。

国民年金と厚生年金の受給額

まずは、今のシニア世代がどのくらいの年金を受け取っているかを見ていきましょう。

厚生労働省年金局の「令和元年度(2019年)厚生年金・国民年金事業の概況」によると、国民年金と厚生年金の受給額の平均は下記のとおりです。

国民年金平均年金月額:5万5946円

(うち男性:5万8666円 女性:5万3699円)