最新版では「老後55万円問題」に!?

では、最新版である「家計調査」の結果についても見ていきます。

高齢者無職世帯(夫65歳以上,妻60歳以上の夫婦)の世帯家計収支

食費:6万6131円
住居:1万4224円
光熱・水道:1万9810円
家具・家事用品:1万453円
被服及び履物:4789円
保健医療:1万6158円
交通・通信:2万8475円
教育:4円
教養・娯楽:2万155円
その他の消費支出:4万7149円
・諸雑費:1万9727円
・こづかい(使途不明):6228円
・交際費:1万9780円
・仕送り金:1414円
非消費支出:3万1957円

実支出…25万9304円
実収入…25万7763円

ひと月の赤字…1541円

なお、2020年は2017年と比較して支出が4414円減、収入が約4万8565円増で、家計の赤字は月1541万円まで縮小しています。

これを老後2000万円問題の計算と同様に単純計算すると、

1541円×12カ月×30年=55万4760円

となります。この数字だけをみると、「老後2000万円問題」から、たったの「55万円問題」に変わっていることになります。

55万円程度でしたら、慌てて老後資金を準備する必要もなりそうなところですが…。

では、本当に老後2000万円が解決したといえるのでしょうか。