これから資産運用を始めようと思われている方の多くが、「つみたてNISA」にご興味を持っていらっしゃるのではないでしょうか。
つみたてNISAは、個人の資産づくりを促しながら、家計の金融資産を「貯蓄から投資」へシフトさせる目的で作られた、国の税制優遇制度です。
「運用益にかかる税金が免除される」と聞けば、使わない手はないと思われる方も多くいらっしゃるでしょう。しかし、つみたてNISAを始める前に、いくつかのたいせつな点を理解しておくことが必要です。
そこで本日は、10年以上大手証券会社で勤務した経験のある私から、つみたてNISAデビュー前に、ぜひ知っておいていただきたいことを、3つ、お話ししてまいります。
つみたてNISAって、どんな制度?
そもそもつみたてNISAとはどのような制度なのでしょうか。
金融庁「つみたてNISAの概要」を参考にご紹介していきましょう。
2024年にNISAおよびつみたてNISAの制度変更が予定されているため、下記の内容は「2021年時点」での内容である点、ご注意ください。
つみたてNISA制度概要
- 利用できる方:日本にお住まいの20歳以上の方(口座を開設する年の1月1日現在)ただし、つみたてNISAと一般NISAはどちらか一方を選択して利用可能
- 非課税対象:一定の投資信託への投資から得られる分配金や譲渡益
- 口座開設可能数:1人1口座
- 非課税投資枠:新規投資額で毎年40万円が上限(非課税投資枠は20年間で最大800万円)
- 非課税期間:最長20年間
- 投資可能期間:2018年~2037年(※)
- 投資対象商品:長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託
※令和2年度の税制改正により、投資可能期間は5年延長され2042年までとなっています。