つみたてNISA「3つの盲点」
では、ここからは、つみたてNISA初心者のみなさんが、つい見落としてしまいがちなポイントを、3つに絞ってお話しして参ります。
盲点①「損をする可能性もある」
「つみたてNISA」の認知度が上がっていること自体は良いのですが、一部の方がよく仕組みを理解していない状態で始めてしまう様子を、しばしば見聞きする機会があります。
「つみたてNISA」はあくまで制度の名称で、実際に投資する商品は「投資信託」になります。
投資信託とは、投資家から集めたお金を、資産運用のプロが株式や債券に投資し、その損益が投資家に還元される金融商品です。間接的に株式や債券に投資をしているため、元本が保証されている金融商品ではありません。
したがって、つみたてNISAを利用して投資信託を購入した場合も、「損をする可能性」があるということです。
盲点②非課税枠の未使用分を、次の年へ繰り越し「できない」
つみたてNISAの非課税枠は、1年間で最大40万円です。
40万円を1年間でうまく投資できた場合はよいのですが、注意したいのは、40万円の非課税枠を使い切らずに終わった場合です。
たとえば、ある年に30万円しか投資できなかったとしましょう。非課税枠が10万円残ってしまうことになりますが、次の年に未使用分を繰り越すことはできません。
ちなみに、ある年につみたてNISAを通じて40万円を投資して、その年の間に売却した場合、非課税枠がもとの40万円に復活することもありませんので、一緒に覚えておくとよいでしょう。