コロプラVS任天堂…経緯と損害賠償のインパクトを考える

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スマートフォンゲーム大手のコロプラと、ゲーム業界大手の任天堂が特許権の侵害をめぐって裁判を継続しています。

2021年4月21日には任天堂側が請求金額を49億5000 万円から96億9900万円に増額したことが明らかになり、ゲーム業界などでは話題になりました。

では、この請求金額は両社にとってどの程度のインパクトなのでしょうか。今回は係争の経緯を振り返り、両者の決算短信からこの請求額が与えるインパクトを調べてみました。

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コロプラ・任天堂間の係争の経緯を振り返る

まず、話の発端は、2016年9月に、今回の訴訟の前に任天堂からコロプラ宛てに、コロプラのゲーム(白猫プロジェクト)が任天堂保有の特許権を侵害する旨の指摘がありました。しかし、最終的には両者が折り合わず、2017年12月22日付で訴訟提起へ至っています。

つまり、任天堂はいきなり訴訟を起こしたわけではなく、1年前に個別にコロプラに内々に打診と交渉を試みていたということになります。

続いて、2021年2月12日付のコロプラのプレスリリースをみていきましょう。そこでは、本訴訟での請求金額が増額されたことが判明します。「44億円および遅延損害金→49億5000万円 百万円および遅延損害金」と、5.5億円ほど増額されています。

また、2021年4月21付のコロプラのプレスリリースでは、本訴訟の請求金額がさらに増額されたことが判明します。今回は「49億5000万円および遅延損害金→96億9900万円および遅延損害金」と、47億4000万円の増額となっています。これは「ほぼ倍増」と言って差し支えない金額です。

なお、任天堂サイドは、本訴訟についてはプレスリリースを出さない方針と思われます。

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執筆者
當瀬 ななみ

東京大学文学部卒。大学卒業後、株式会社カヤックなどの複数のソーシャルゲーム企業でゲームの企画や運営・KPI分析に従事。現在はwebサービス・アプリを運用する、東証一部上場の事業会社に勤務し、サービス企画・ディレクション・KPI分析・担当サービスのP/L管理に従事。業務の一環として官公庁の統計データ分析・企業の決算分析などを行っていたことから、経済メディアに寄稿多数。webサービス・アプリの実績を分析し、それらが及ぼす影響についての解説記事を執筆。