昨年は緊急事態宣言中に全国の小中学校が一斉休校となり、子供の学力低下が心配される中で、脚光を浴びたのがオンライン学習でした。あれから1年経ちましたが、今でもオンライン学習を利用している人はいるのか、それとも一斉休校の時期だけの限定的なものでしかなかったのか、気になるところです。
そうした子供の学習ツール使用状況に関する調査を、教育系ウェブメディアを運営する株式会社クリスクが2021年3月に実施(対象:3歳~中学3年生までの子供がいる親300人)。
実際にオンライン学習ツールを利用してみて良かったポイントや、利用を検討する際に気になるポイントなどを筆者の体験も含めて紹介します。
オンライン学習を利用している家庭は約3割
まず、「自分の子供がデジタル学習教材(ウェブサービス・アプリ・専用タブレット教材・オンライン授業サービスなど)を利用していますか?」という質問に、「利用している」と回答したのは33.67%。
「利用していない」は61.67%、「利用していたがやめた」が4.67%という結果でした。通塾している子供がいることを考えると、3人に1人がデジタル教材を利用しているというのは、それなりに高い利用率といえるでしょう。
また、デジタル学習教材利用者に、デシタル学習教材・サービスを使い始めたきっかけを聞いたところ、次のような回答になっています(n=115、複数回答)。
- テレビや雑誌、ネットで見かけて(38.3%)
- SNSでの口コミを見て」(27.0%)
- 子供に利用させたいと思って調べた(25.2%)
- 友達の紹介(21.74%)
- 子供から利用したいと言われた(13.91%)
- その他(7.83%)
たまたま日常生活の中で目にした広告などがオンライン学習を始めたきっかけになっている家庭が多い一方で、利用するために積極的に情報をリサーチした家庭も一定数いることが分かります。
オンライン学習のメリットは「子どものペースで学習できる」
続いて、デジタル学習教材の利用者に「デジタル教材やサービスで満足だと感じるポイント」を聞いたところ、最も多かったのは「子どものペースで学習できる」の36.5%。2位と3位は以下のようになりました(n=115、複数回答、全体は図表1参照)。
- 子どものペースで学習できる(36.52%)
- サービスの実績(33.04%)
- 金額/学べるジャンル・科目数(32.17%、同率3位)
図表1:デジタル教材やサービスで満足だと感じるポイント(デジタル学習教材を利用している人・利用していた人)1/2
出所:子供の学習ツール使用状況に関する実態調査(株式会社クリスク)
他の習い事と両立ができる
筆者の2人の子供もデジタル学習教材を利用していますが、一番のメリットは調査結果でも回答が多かった「子供のペースで学習できる」点だと感じています。
筆者の子供たちは、そろばんやスイミングなどを習っているのですが、小学2、3年生になってくると、6時間授業の日が増えて、スケジュール調整がだんだん難しくなっていました。
さらに学習塾にも行きたいとなると、習い事の日と学習塾の日がぶつかることも珍しくなく、どちらかを選ばないといけなくなることがあります。息子もこの選択にとても悩んでいましたが、最終的にオンライン学習を選択したことで、自分がやりたいことの両立を図ることができています。
親としては、金銭的なこともあるので1つに絞ってくれた方が正直助かるのですが、習い事との兼ね合いに融通が利くところが、オンライン学習の良さとして評価されているのかもしれません。
オンライン学習をためらう理由は?
では、デジタル学習教材を利用していない人はどう考えているのでしょうか。利用していない人にその理由を聞いたところ、上位3つの回答は以下の通りでした(n=185、複数回答、全体は図表2参照)。
- 続かなさそうなため(35.7%)
- 費用が高い(33.0%)
- どれが自分の子に合っているか分からない(32.5%)
図表2:デシタル学習教材・サービスを利用していない理由(デジタル学習教材を利用していない人)2/2
出所:子供の学習ツール使用状況に関する実態調査(株式会社クリスク)
子供が飽きないように工夫されている
勉強に限らず、子供の習い事につきものなのが継続できるかどうかという心配です。始める時は目新しさもあり、食いつきも良いのですが、興味が薄れた途端にやらなくなるのではと考えると、躊躇するのも不思議ではありません。
ただ、筆者の子供が利用しているオンライン授業見ると、それぞれの学年に合わせてた工夫がされています。たとえば1コマの授業の中に問題を解く時間も入っており、受け身になりがちな授業を飽きずに受けられるようになっています。
また、低学年の場合には、添削問題を提出するとポイントがもらえて、貯めたポイントで色々な商品と交換できるという、単純ですが子供が喜びそうな仕組みもあります。
オンライン学習を始める時に注意したいこと
決まった曜日、時間、場所で学習する通塾スタイルと異なり、オンライン学習の場合、学習する時間は自由です。
テレビやゲームなどの誘惑がいっぱいある家の中であっても、子供自身が学習できるかどうかが非常に重要だといえます。そのため、普段、宿題をしている様子を見るなどして判断することが必要かもしれません。
おわりに
第1回目の緊急事態宣言から1年経ちましたが、今回紹介した調査では、3分の1の家庭でオンライン学習が利用されていました。コロナ禍で外出が制限される中、一過性のものではなく、学習ツールとして定着しつつあるようです。
とはいえ、子供によって向き不向きもあるでしょう。オンライン学習という選択肢も持ちつつも、それぞれのお子さんに合った学習ツールを選びたいものですね。
参考資料
- 子供の学習ツール使用状況に関する実態調査(すぐまなラボ、株式会社クリスク)
中野 令子
