コロナ禍の収束も、まだ当分、時間がかかりそうです。日本では、やっとワクチン接種が始まったばかりですからね。

コロナ禍では、いままで見えていなかったモノが見えてきたという側面があると思います。たとえば、日本の社会や政治の弱点。これは自分が働いている会社も同じではないでしょうか。そして弱点が見えたことで、転職を考えるようになったというケースもありそうです。

今回は、コロナ禍と転職の関連データや、注目のキーワードを見ていきます。

コロナで「転職に積極的になった」は約4割

まず、気になるのはコロナ禍で転職志向がどのくらい高まっているのか、ということですよね。孫子の兵法でも「彼を知り己を知れば百戦殆(あやう)からず」とありますから。

今年(2021年)3月にマイナビが「転職動向調査2021年版」の結果を発表しました。この調査は1月26日~2月1日、昨年転職した20代〜50代の正社員男女1,500名(男性982名、女性518名)を対象にインターネットで行われたものです。

新型コロナウイルスによる転職活動への影響では、36.9%が「転職に積極的になった(「やや」も含む)」と回答。特に、20代男性では51.2%と高い割合を示しました。

異業種への転職率は48.8%で、前年から微増。業種別にみると、前職の業種が「医療・福祉・介護」「IT・通信・インターネット」だった人は引き続き同業への転職が多い一方、前職の業種が「フードサービス」だった人の異業種への転職率は82.4%と、前年(56.9%)から25.5ポイントも増加しました。