「VUCA(ブーカ)」時代の職業選択

現在の日本では、ご存じの通り、業界ごとに明暗がはっきり分かれています。コロナ禍の影響でレジャーや運輸業界の業績が悪化する一方、経済活動がオンラインに移行し、ネットサービスや食品・日用品業界の回復は比較的進んでいます。

前述の「フードサービス」市場から異業種への転職増加なども、まさに、その表れだと思います。どうも、完全に先の読めない時代になってきた気がします。最近は、転職のキーワードとして「VUCA(ブーカ)の時代」という言葉も使われだしています。

これは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の4つの単語の頭文字をとった造語で、ザックリ言えば“将来の予測が難しい"という意味です。

そんな時代ですから、あまり有名企業にこだわっても意味がないのかもしれません。本屋だったアマゾンがクラウド事業カンパニーになってしまうのですから。確かなモノなど何もないのだと思います。

クラウド市場で言えば、出遅れたマイクロソフトがアマゾンを猛追しているわけですが、その裏では大胆な組織改革を進めています。つまり企業にとっても、必要な人材は、どんどん変わっていくわけです。

そんな時代の転職ですから、“自分のできること"を明確化していく方法しかなさそうですね。「どの業界が有望ですか」という質問は愚問なのかもしれません。誰にもわからないのですから。

自分にも「人に聞くなよ、まず自分で考えろ」と言い聞かせている今日この頃です。

参考資料

榎本 洋