年金を満額受け取る条件とは

国民年金・厚生年金に加入していた方はいずれも、受給資格条件を満たしている場合に65歳から「老齢基礎年金」を受給できます。老齢基礎年金には満額が設定されており、2021年度は78万900円、月額にすると6万5075円です。

この満額を受給するためには、20歳から60歳になるまでの40年(480月)の全期間保険料を支払わなければなりません。保険料を納めていなかった期間がある場合は、その期間に応じて受給額が減額されます。

また、受給の条件として、保険料納付済期間と保険料免除期間などを合わせた受給資格期間が10年以上必要と定められています。

以前は受給資格期間が25年以上必要でしたが、2017年8月から10年に短縮され条件が緩和されました。これに満たない場合は、まったく年金が受け取れない「無年金」となってしまいます。

会社員などで厚生年金に加入していた方は、老齢基礎年金に上乗せで「老齢厚生年金」が受け取れます。加入期間だけでなく、現役時代の給与や賞与によって年金額が変わるため、国民年金とは異なり、受給額には個人差があります。

受給するためには国民年金の受給資格期間が10年以上あることに加え、厚生年金の加入期間が1カ月以上必要です。ただ、厚生年金を勤務先で納めている期間については自動的に国民年金も納められているため、ほとんどの方が問題ないでしょう。