公務員も老後対策を

「退職金以外だけをあてにしない老後対策」には、具体的にどのようなスタイルが考えられるでしょうか。

みなさんに一番馴染みのある方法が「預貯金」かと思います。現在の預金金利はほぼ0%ですから、銀行などにお金をただ漠然と預けていても、資産はほとんど増えません。老後資金としてまとまった額を貯蓄目標とした場合、かなりの金額を月々貯め続ける必要があります。

例として、35歳の人が65歳の年金受給開始時までに3000万円を貯めることを考えてみましょう。月々およそ8万3000円の貯金を、30年間積み立てる必要がありますね。あまり現実的な数字ではないと筆者は感じます。

そこで、重要になってくるのがお金にも働いて貰うという考え方、つまり「資産運用」なのです。

お金に「働いてもらう」ための3つのポイント

お金に働いてもらうには、たいせつな3つのポイントがあります。資産運用にトライされる際は、ぜひ以下の3つをおさえていただければと思います。

ポイント①「複利」

1つ目は「複利」という考え方です。資産運用で出てくるリターンを手元に受取らず、元本に再投資し、それを繰り返していくことで、雪だるま式に元本を増やすという方法です。

ポイント②「長期投資」

2つ目は「長期投資」です。投資信託協会の資料によると、東京証券取引所1部上場銘柄全体の投資収益(年当たり)を投資期間別にみると、1年投資の場合は最高と最低の幅が96.9%もありますが、30年投資の場合は6%とかなり幅が少なくなり長期で投資する方が収益が安定する傾向があります。

ポイント③「積立投資」

3つ目は「積立投資」です。投資信託などの金融商品を、同じタイミングで同じ金額を、継続して買付けていくスタイルです。価格が高い時には少量、価格が安い時には大量に買うことが可能となり、結果として買値が平準化され、いわゆる「高値掴み」をしづらくなります。

以上の、「複利」「長期投資」「積立投資」の3つを組み合わせて資産運用を行うことで、預貯金だけを行うよりも、大きな資産を作ることができる可能性があります。

「資産運用」をまだ初めていらっしゃらない方は、ぜひ、この機会に検討されることをお勧めします。