公務員はいつの時代も人気がある職業ですが、とりわけ給与など「お金」の面について魅力を感じている方も多いのではないかと思います。
公務員は福利厚生などの待遇が充実している、と耳にすることが多いですが、本当のところはどうなのでしょうか?
そこで本日は、10年以上大手金融機関で勤務した経験のある私から、公務員の退職金事情、そして老後のお金についてお話させていただきます。
公務員の退職金はいくらか
それでは早速、公務員の退職金について見ていきましょう。
地方公務員の退職金、平均は?
まずは地方公務員の退職金から、総務省の「平成31年地方公務員給与の実態(表-24 団体区分別,年度別一般職員の勤続25年以上の定年又は応募認定退職者1人当たり退職手当額)」をもとに見ていきましょう。
平成30年度(60歳)
・全地方公共団体:2133万円
・都道府県:2183万9000円
・指定都市:2119万3000円
・市:2126万8000円
・町村:2008万1000円
国家公務員の退職金、平均は?
次に国家公務員の退職金事情を見ていきましょう。
内閣官房内閣人事局の「退職手当の支給状況(令和元年度退職者)」によると、国家公務員の退職手当の平均支給額を抜粋します。
退職理由別退職手当平均支給額
<常勤職員>
- 定年:2090万6000円
- 応募認定:2588万1000円
- 自己都合:316万1000円
- その他:201万6000円
<常勤職員のうち行政職俸給表(一)>
- 定年:2140万8000円
- 応募認定:2278万円
- 自己都合:362万7000円
- その他:265万8000円
国家公務員も地方公務員も退職事由が定年か応募認定であれば、基本的に退職金は2000万円を超えると考えてよさそうですね。
厚生労働省「平成30年就労条件総合調査 結果の概況(一時金・年金)の支給実態」をもとに、民間の退職金を見てみると一番金額の多い大学・大学院卒の一人平均退職給付額が定年で1983万円なので、相対的にみても公務員の退職金は多いといえるでしょう。
憧れの公務員の退職金はイメージ通り、羨ましい金額であると結論付けることができそうですね。
では、公務員であれば退職金を受取った後の老後は安泰なのでしょうか?このあと検証してみたいと思います。