最大で84%の増額、年金の繰下げ受給とは

前項で確認したとおり、今後、私達が受取る老後の年金は、「65歳から」が原則になります。

年金の繰下げ受給は、この原則の65歳よりも年金の受給開始を遅らせることです。

厚生労働省の「年金制度改正法(令和2年法律第40号)」によると、繰下げ受給のメリットは、受給開始を遅らせると1か月あたり0.7%の年金増額となり、5年間の繰下げ(70歳から受給開始)をすると年金額を最大42%増やせることです。

また、令和2年度の法改正により、繰下げ年齢の上限は75歳まで引き上げられ、最大で84%の増額ができることになります。

ただし、この改正の適用は令和4年4月からです。令和4年4月1日以降に70歳になる方が対象という点には注意しましょう。

年金の繰下げ受給はどのくらいおトクなのか

それでは実際に、この繰下げ受給をした場合、受取る年金額はどのくらいお得になるのでしょうか。

厚生労働省年金局「令和元年度 厚生年金・国民年金事業の概況」より、全国の厚生年金保険(第1号)の平均年金月額は14万6162円でした。

これを踏まえて、厚生年金の支給月額を14万円と仮定した場合、受給できる年金総額をざっくり試算してみましょう。