企業型DC、加入者はどのような運用をしているか

企業年金連合会の確定拠出年金統計資料(2020年3月末)をもとに、加入者はどのような運用をしているか、見ていきましょう。

運用商品選択状況(2020年末時点)

  • 預貯金:36.1%
  • 保険:15.6%
  • 内株式型:10.9%
  • 国内債券型:6.2%
  • 外国株式型:8.3%
  • 外国債券型:4.3%
  • バランス型:17.6%
  • MMF:0.0%
  • その他:0.8%
  • 処理待機資金:0.2%

預貯金と保険だけで半分を占めています。

同資料の別表では、「元本確保型(預貯金・保険)のみで運用している者の割合」は全体の34.1%とのことです。

つまり、企業型DCに加入していても、実際には積極的な運用を行っていない人もいることがわかります。

では肝心の運用成果ですが、どうなっているのでしょうか。

企業年金連合会の「確定拠出年金実体調査結果(概要)2019年度決算」によると、令和元年度の運用利回りの平均は、マイナス1.2%です。

この年度末にコロナショックが起こり、日経平均もS&Pも総じて下落しました。幸い、2020年の夏には回復しましたが、2019年度の決算にはこのショックが関係している可能性もあります。

想定外の下落は仕方のないことではありますが、大切な老後資金を増やすために行っている企業型DCがこのような状況になってしまうと、確かに心配になってしまいますよね。

それでは一体どうすればよいのでしょうか。次章で見ていきたいと思います。