50歳代は住宅ローン返済より投信の積立投資に注力すべきだ、と筆者(塚崎公義)は考えています。

本稿は、50歳代の老後資金対策を考えるものですが、自営業者については一般化が難しいため、主にサラリーマン(サラリーウーマンや公務員等を含む、以下同様)を念頭に記していきます。とは言え、自営業者の方にもお読みいただければ幸いです。参考になる部分があると思いますので。

子育てが一段落した妻は思い切り働く

サラリーマンの専業主婦は、子育てが一段落した50代ともなると、時間の余裕があるでしょう。高度成長期の専業主婦は、電気洗濯機も電子レンジもコンビニ弁当もなかったわけですから、それと比べたら時間はいくらでもあるはずです。それなら、働きましょう。

「老後資金を充実させるために運用で稼ごう」などと考えると、リスクをとる必要が出てきます。「虎穴に入らずんば虎子を得ず」ですから。しかし、老後資金を充実させるために働いて稼ぐのにはリスクが伴いません。それなら、働くことを優先しましょう。

その際に気をつけるべきなのは、厚生年金に加入できるような働き方をすることです。厚生年金保険料が給与から天引きされますが、老後に厚生年金が受け取れるので老後の生活が安定するからです。女性は平均寿命が長いので、これは重要なポイントだと思います。