金融庁厳選の投資信託ばかりだがなかなか選べない?
つみたて NISA は何と言っても金融庁が監督をしている非課税枠のある投資制度です。金融庁も長期での資産形成をスムーズに始めてもらいたいという思いからだと思いますが、つみたて NISA で活用できる投資信託を厳選しています。
投資信託は現在約6000本程度あると言われていますが、金融庁はつみたて NISA を制度として整えるにあたって、投資信託と合わせて ETFを現在193本までに絞り込んでいます。
また、金融庁が厳選した投資信託などはいわゆるインデックス投資信託(インデックスファンド、インデックス投信)と呼ばれ、国内外を代表する株価指標や債券価格指標などに連動することを目指す投資信託となっており、運用に関わる費用である信託報酬も安いものが中心に揃えられています。
これから資産運用を始める資産形成層、また長期の資産運用に興味のある投資家には、非常に魅力的な品揃えとなっています。
ところが、金融庁が一生懸命厳選してくれた投資信託などではありますが、これまで資産運用をしたことがない、また投資信託に馴染みがないという方にとっては、193本という本数自体が非常に多く見えるというのも実際です 。
つみたて NISA 提供する金融機関は金融庁が厳選した193本の中からさらにピックアップをして利用者に提供しているため、個人投資家がこの193本の中から選ばなければならないということは必ずしもありません。
しかし、これから資産運用を始める人にとっては、いったいどのインデックスファンドを選べばよいのかということがわからないということも多いのではないでしょうか。
一口にインデックスと言っても、日本株式であれば日経平均株価や東証株価指数いわゆる TOPIX といったものがあり、また海外の株価指数に目をやれば、米国株であればS&P500やダウ工業平均株価、そして世界株式であれば先進国を中心にしたものや新興国を含む全世界株式などというように様々なものがあり、素人には「一体、何がどう違うのか」がわからないという現実があります。
また、バランス型投資信託(投信)と言われるような、株式や債券、リート(不動産)が含まれている投資信託においては、何パーセントを株式で持ち、何パーセントを債券で持つのがいいのかがよくわからないという声も聞きます。いわゆるアセットアロケーションの問題です。つみたてNISAのバランス型投信もそれぞれの資産はインデックスファンドであることがほとんどなので、ますます良く分からないということになります。
このように、インデックス投資信託と一口に言っても、なかなか選べないという現状があります。ネット証券会社でつみたて NISA の口座を開設したものを、どの投資信託を選んでいいのかよく分からないという方は多いのではないでしょうか。