現在は「人生100年時代」

理想の老後像として注目された「きんさん・ぎんさん」が有名になった1993年は、100歳以上の人口が4802人でした。

令和2年9月では、ついに8万人を突破、30年弱で約17倍とは驚きのスピードで高齢化が進んでいることがわかります。

100歳まで生きることは以前と比べ、珍しいことではありません。

人生が100年だとすると、50代はちょうど折り返し地点です。あと50年生きていくための蓄えは十分できているでしょうか。

私は大学卒業後、信用金庫での勤務経験があり、FPの資格を持つファイナンシャルアドバイザーとして、多くの方のファイナンシャルプラニングに関わってきました。

そこで今回は、50代の平均貯蓄額と中央値を見てみたいと思います。

還暦前の50代、平均貯蓄額と中央値はいくらか

それでは早速、老後を間近に控えた50代の貯蓄額について見てみたいと思います。

金融広報中央委員会「令和2年(2020年)家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」により、50代の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)の平均値と中央値は以下のとおりです。

平均値:1684万円
中央値:800万円

中央値とは、データを小さい順、あるいは大きい順に並べた時にちょうど真ん中にくる値を指します。
平均値は極端に大きな数値の影響を受けやすい特徴がありますので、中央値の方がより実態を反映した数値と言えるかもしれません。

次に金融資産の保有割合も見ていきましょう。